中古マンションを購入してのリノベーション。
多くの方が気になるのが「間取りはどこまで自由に自由に変えられるのか?」という点だと思います。
よく聞く「壊せる壁」「壊せない壁」の話から
キッチンの位置移動について、図面だけでは見えない「現場ならではのネック」の話など・・・。
今回は現場監督視点で、少し専門的な内容になりますが
よければ参考にしてください。
1. 「壊せる壁・壊せない壁」は購入前に分かる
まず、お部屋の中にある壁には2つあります。
- 壊せる壁(間仕切り壁): 木や軽天(LGS)で作られた室内を仕切る壁
- 壊せない壁(構造壁): コンクリートで作られた建物を支える壁
「この壁は壊せるか?」という点は、購入前でもほぼほぼわかります。
物件購入前でもマンションの構造(ラーメン構造や壁式構造など)や図面があれば
その壁がコンクリートであるか否かは、ある程度想定できるからです。
また、内見時に施工会社の現調(現地調査)に同行してもらい、
図面と現地をすり合わせればほぼ正確に判断が可能です。
内見の時に壁をコンコンと叩いている人がいたら、
それはきっと、壁の中が空洞であるか反響音で確かめています。
2. 本当に難しいのは「キッチンの位置(水回り)をどこまで動かせるか」
一方で、プロでも現地を見るだけでは判断が難しく、慎重になるのが水回り、例えば「キッチンの位置移動」です。
水回りの移動可否を決める決定打は、壁ではなく「コンクリート床(スラブ)の上の空間(床下)」にあります。
キッチンの排水管は、水をスムーズに流すために一定の勾配をつける必要があります。そのため、床下の高さや配管の経路に制限があると、希望の位置までキッチンを動かせない(あるいは床を一段高くしする必要がある)という問題が発生します。
特に築年数が経過している「築古マンション」ほど、当時の図面と実際の現場の状況に乖離が出やすく、解体してみないと分からない罠が潜んでいます。
- 配管の干渉: 移動させたいルートに別の配管が通っている
- 床下の深さ: コンクリート床の高さが場所によって変えてある構造で、希望の場所に配管が通せない
- 図面との差: 図面上の寸法よりも実際の床下空間が狭い
3. 解体後の「予期せぬトラブル」を乗り越える3つの極意
リノベならではのトラブルもありますが、
そんなときの心構えを紹介します。
① 解体後にプランが変わる可能性を頭に入れておく
最近の自分のリノベーション現場でいうと、解体後は現場調整、寸法調整くらいでプランの変更は出てこなくなりました。
でも「絶対にこの図面通りじゃなきゃ嫌だ!」とガチガチに固めすぎず、「解体して床下を開けた時に、もしかしたら少し調整が入るかもしれない」と心の余白を持っておくことが大切です。
② 「提案力のあるリノベ会社」を選ぶ(ここが良し悪しの境界線!)
解体後に「床下の配管が通らないので、希望のキッチン移動はできません」で終わらせてしまう会社と、「できません。でも、小上がりを作って配管を通すか、こちらの配置にすれば壊せない壁を活かしたかっこいいパントリーが作れますよ!」と即座に代替案を出せる会社があります。
予期せぬ制限が出た時に、それを逆手に取って「結果的に当初の理想より良い空間になった!」と思わせてくれる提案力に期待したいですね。
③ 予期せぬ変化も含めて家づくりを楽しむ!
リノベーションは既製品を買うのとは違い、開けてみないと分からないリスクがあります。
ただその自由度もリノベーションの醍醐味。「予想外」も含めて「現場と一緒に家を作り上げている」というプロセス自体を楽しんでみてください。
- 壁の壊せる・壊せないは事前(図面や内見)にほぼ判断できる
- キッチンの移動は「床下(スラブ上)」の配管勾配と高さで決まる
- 解体後の制限を「魅力的な提案」に変えてくれる施工会社を選ぼう
大変なことも多いマンションリノベーションですが、頼れるプロと一緒に乗り越えて、最高の住まいを作り上げてください!


コメント